池下エリアは、名古屋市営地下鉄東山線沿いに位置し、名古屋駅や栄駅からのアクセスが抜群で、活気に満ちた街です。繁華街や高級店、公共施設が共存し、さまざまな顔を持つこのエリアの一角には、静寂が広がる癒しの空間が隠れています。それが、苔テラリウムアーティスト古原由香（こはら・ゆか）さんが手がける「THE GREEN moss design」。賑わう街中で、森の静けさに包まれたこの専門店は、訪れる人々に安らぎを与えます。

苔テラリウムとは、ガラス容器の中で苔を育て、小さな自然の世界を楽しむインテリア。苔の穏やかな緑と容器内の湿度が作り出す小さな生態系は、都会の喧騒の中でも静かな癒しを提供してくれています。繁忙な池下エリアにありながら、この店は訪れる人に、まるで森の中にいるかのような心地よい安らぎをもたらし、自然との静かな共存を感じさせてくれます。

苔との出会い

「様々な苦労が重なり、気持ちが沈んでいました。」と、当時のことを古原さんは語ってくれました。ある日、山道を散歩していた際に、茶色く乾燥した苔を見つけ、その姿に自分自身の心境と重なる部分を感じたそうです。「気づいたら、ペットボトルの水を注いでいました」と古原さんは穏やかに思い返しながら話してくれました。

すると、苔が瞬く間に緑色に蘇り、太陽の光を浴びて輝く様子に心を打たれ、「私もこの苔のように、生命力あふれる存在でありたい」と強く感じたそうです。そこから苔に魅了され、独学で苔を学びつつ、実験を重ねるうちに、次第に古原さん独自の苔テラリウムが生まれていきました。

人との出会いで広がる苔テラリウム

「知り合いからイベントに出店しないかと誘われ、試しに出てみたところ、長蛇の列ができたんです。」と古原さんは当初の経験を語ってくれました。「私以外にも苔を好きだと思ってくれる人がいるんだと知り、とても嬉しかったですね。」と微笑みます。

その出店がきっかけとなり、ガラス、苔、岩、小さなフィギュアを組み合わせた現在の苔テラリウムアートの基礎が生まれます。「新聞で取り上げられたり、企業の福利厚生や文化センターでワークショップを開催したりと、少しずつ進化していきました。」と古原さんは振り返ります。幼少期、田舎で過ごし、虫や草木と遊んだ古原さんの自然体験が、今の苔テラリウムアートに繋がり、たくさんの人を魅了しています。

作っている時も持ち帰ってもずっと楽しい苔テラリウムの魅力

苔テラリウムは、ガラスの中に砂や石、苔を自分の好みに配置することで、小さなお庭のような作品を完成させることができる作品ですが、短時間で作れるため、どんな方でも「自分にもできた。」という成功体験を味わえるのが魅力です。簡単に作れるにもかかわらず、出来上がったときの感動は大きく、子どもから高齢者まで幅広い方に楽しんでいただけます。

「同じ材料を使っても、全く違う作品ができるのが面白いんです。」と、古原さんは語ってくれました。苔テラリウムのワークショップでは自然と会話が弾む楽しさがあることも魅力の一つです。どの作品にも正解はなく、個性を表現できる苔テラリウムは、インテリアとしても魅力的です。手入れも簡単で、霧吹きと光さえあれば5～6年は枯れずに楽しむことができ、成長の変化も楽しむことができます。「今後は海外での活動にも力を入れたいです。」と、未来への展望も語ってくれました。自然の豊かさを感じられる空間が、古原さんの店「THE GREEN moss design」には広がっています。

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THE GREEN moss design

住所：〒464-0066名古屋市千種区池下町2丁目28-3

アクセス：地下鉄東山線池下駅 徒歩3分

HP：thegreen-mossdesign.jp

＊営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。